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多様な人材活用
社内教育充実、
育成に注力
野田建設(関市)

社内教育制度を充実させ、
入社後の育成に力を注ぐ。

住宅やマンション、商業施設などの建築やリフォームを中心に、地域の生活環境の充実に取り組む野田建設(関市緑ケ丘)では、多様な人材の活用にかじを切っている。これまで野田建設では、建築に関わる専門分野を学んできた学生を対象に採用を行ってきたが、近年は他分野にも間口を拡大。現場業務を動画で撮影したり、仕事に必要な資格取得をサポートしたりと、社内教育制度を充実させ、入社後の育成に力を注ぐ。

岐阜新聞 令和5年(2023年)2月25日掲載(岐阜新聞社提供)
社員教育の充実に力を注ぐ野田建設の野田康彦社長=関市緑ケ丘、同社本社

 

若手社員の教育以外にも、30種以上の資格に対して上限なく取得手当を設けており、社員のキャリアアップを支援している。たとえばリフォーム事業に従事する女性社員は、リフォームの提案に役立つキッチンスペシャリストや愛犬家向けリフォームなどの資格に挑戦。中には、社員の声で取得手当に追加された資格もあり、多くの社員が高いモチベーションをもって資格取得に尽力している。
 また、定年後も勤続を希望する社員を積極的に雇用継続し、現在は65歳以上のシニア社員が10人在籍。労働安全衛生マネジメントの講師を行ったり、若手への指導を担ったりと、これまで培った経験や技術を生かして活躍する。

野田建設では、女性社員やシニア社員など多様な人材が各自の経験や能力を生かして活躍=同

魅力ある職場環境

 

現在、女性社員が全社員の4分の1を占め、女性技術者も4人在籍している。育児中の女性社員に対しては、働き方改革が社会に浸透する前から、あえてルールを設けず、勤務時間や日数、出勤時間などを臨機応変に変更。家庭の都合に応じて、休みやすい会社風土を築いてきた。その結果、現在は結婚や出産を経験しても仕事を続ける社員が増加。女性はもちろん、男性も育児のために休みやすい環境が整った。
 こうした取り組みの成果として、野田建設は働きやすく魅力ある職場づくりに積極的に取り組んでいる企業を認定する「ぎふ建設人材育成リーディング企業」のゴールドランク認定取得を実現。野田康彦社長は、「こうした制度によって、多くの企業が行うべき取り組みを把握でき、業界全体が一体となって改革に進む後押しになっている。当社もシルバー認定から取り組みをスタートし、何が不足しているかを知ることができた。今後もより働きやすい環境づくりを推進し、社員の確保・定着につなげたい」としている。