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仕事の自由度が
高いのは、働く女性に
とって大きな魅力。
有限会社TAE設計室
片桐 治美 さん
2009年入社。二級建築士。産休・育休を経て2017年4月に職場復帰。現在は時短勤務で、家事・育児と両立しながら建築士として、設計の世界で活躍中。
※取材:・撮影:2018年12月
設計の仕事では、仕事の融通が利くため、 家事・育児との両立もしやすいです。
現在は育休復帰後、時短勤務を継続中
私は大学卒業後、大手ハウスメーカーの住宅展示場で受付や事務などの仕事をしていました。その後、大学時代に設計などを学んでいたこともあり、2009年に現在の会社へと転職。一般住宅の設計や、建築関連の法律に関する調査、確認業務などを担当しています。3年間ほど育児休業し、2017年に職場復帰した後は、時短勤務で働いています。
女性はどうしても出産・育児の悩みが
最近は男女の差はだいぶなくなってきているとはいえ、結婚・出産・育児などのライフイベントの影響を受けやすいのが女性です。例えば、どうしても子どもが急病で休まないといけなくなった時、母親が率先して休むべきといった風潮はいまだに残っていますし、仕事を続けていくかどうかで悩む機会も多くなりがちです。結婚する前であれば、自分の体力や気力と相談しながら残業して頑張るという選択を取ることもできます。でも、結婚・出産した後は、こうしたことはできなくなる。どうしても働き方と向き合わざるを得ないわけです。
設計の仕事は自由度の高いところが魅力
設計の仕事は、とても融通が利きやすいというのがメリットです。専門的な知識や技術があれば、場所を選ばずに仕事ができます。例えば、短時間勤務を選ぶこともできますし、在宅ワークで進めていける仕事も少なくありません。図面はパソコンで作成するのが当たり前ですから、図面を自宅で描き、それをメールでお客様にお送りして打ち合わせをすることもできます。仕事の自由度が高いところは、働く女性にとって大きな魅力だと思いますね。
女性ならではの視点を活かした提案で、 お客様に喜んでもらうことも多いです。
定時に帰宅するのが当たり前
建築業界はまだ男性中心で、長時間働くのが当たり前といった感覚をお持ちの方が多いのも事実です。ただ、最近は業界全体がだいぶ変わってきたと感じますし、当社でも同業に先駆けて働きやすい職場づくりを進めていて、定時で帰宅するのが当たり前になっています。どうしても残業が発生しそうな時は、他のスタッフに応援をお願いできますし、社外の協力スタッフなどに仕事を回し、個人に過度な負担がかからないように配慮してくれます。本当に働きやすい職場だと思いますね。
女性ならではの経験が提案に活きる
設計は、女性ならではの視点を活かせる仕事でもあります。例えば、お客様がご自宅を建てられる時、育児の経験を活かして「お子さんが小学生に上がると荷物が増えるので、ここに収納を作ってはどうですか?」といったアドバイスができたりします。また、当社のスタッフの中には、自宅で家族を介護した経験から、「こうした配置にすると介護がしやすいですよ」といった提案をしている人もいます。こうしたことは実体験があるほど説得力が増しますし、お客様からも喜んでいただくことが多いです。
挫折を経験しても諦めずに頑張って欲しい
私は元々、デザインが大好きで建築を学べる大学を志したのですが、いざ入学してみると優秀な人がたくさんいて、「自分には無理かな」と感じました。それでも授業を受けていくうちに、建築関連の法律を勉強することが得意だと知り、今の仕事にも活きています。建築にも色々な分野があります。デザイン的なセンスが求められる仕事もあれば、設備や構造計算、法律的な知識が問われる業務もあります。建築に携わりたいという思いがあれば、きっと自分なりの得意分野が見つかると思いますので、ぜひ自分のやりたいことを信じて頑張ってもらいたいですね。