ここから本文です

建築を学んでいる方向け

建物ができるまで

電気設備工事

配線

照明器具やコンセントを使うためには、その場所までの配線が必要です。
建物が完成すると大部分は隠れてしまいますが、天井裏や壁内などにはたくさんの電線が張り巡らされています。

器具取付

天井が張られたら、照明器具や感知器などの器具を取り付けていきます。
器具の取付位置を確認し、天井に穴をあけて、配線しておいた電線と接続します。

キュービクル・発電設備

電気を多く使う大きな建物の場合、電柱から高圧の電気のままキュービクル(キュービクル式高圧受変電設備)で受電し、低圧の電気に変換して、建物内の分電盤に送ります。
また、発電設備は災害などによる停電の際に非常電源として活躍します。
この建物では、万が一の水害時の浸水を想定して、キュービクルと発電設備を屋上に設置するため、クレーンを使って設置しています。

総合盤・分電盤

総合盤には、館内放送設備、防犯カメラ、火災報知機、緊急呼び出しなど施設を管理するために必要な設備を集約しています。
操作パネルなどを設置し、あらかじめ配線しておいた電線と接続します。
分電盤には、キュービクルからの電線や各部屋につづく電線を接続します。

引き込み工事

キュービクルから建物各部までの配線ができたら、電柱から電気を引く工事を行います。
引き込み工事にあたっては、電気工事業者から電力会社に手続きを行い、電力会社の専門スタッフが作業を行います。

検査

電気の引き込みが完了したら、電気を正常に送ることができるかチェックします。
まずは、電気を通す前に漏電していないかを確認します。
そして、電気を通した状態で電圧が基準値となっているかなどを確認します。
建物の品質を確保するため、しっかり検査を行うことが重要です。

他にも、照明器具の明るさのチェックなどを行います。
部屋の用途に応じた設計どおりの適切な明るさとなっているか照度計を用いて確認します。