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建築を学んでいる方向け

建物ができるまで

防水工事

清掃・補修

しっかりとした施工を行うために、まずは既設の防水部分を高圧洗浄などできれいに掃除します。併せて、防水部分で破れていたり、浮いていたりする不具合箇所を目視で調査します。既存の補修がはがれていた場合、その上から防水剤を塗っても厚みが薄くなってしまいます。そのため、不具合箇所は、新たな防水工事を行う前に補修を行います。

ウレタン防水工事

伸縮性のあるポリウレタンの粘度のある液体を複数回塗ることで防水層を形成する工法です。既存の防水の上から防水材と呼ばれる特殊な塗料を塗ります。建物の外壁と同じような要領で、下塗り、中塗り、上塗りをします。作業は「防水工」と呼ばれる職人が担当。左官で使うようなコテや塗装用のローラーなどを用い、手作業で平滑に塗ります。特に突起物の角の部分や端部などに注意を払って施工し、場所によっては狭い部分にもぐったり、寝転んだりしながら作業します。

既存の防水層と新しい防水層をくっつけると不具合が生じる場所には、防水層を直接下地に密着させない状態にする「絶縁工法」を用います。下地に絶縁シートを貼り付けた後に新たな防水を施し、脱気筒を設けます。絶縁シートを設けることにより、既存の防水層と新しい防水層の間に空気層ができ、そこに脱気筒を設けることで、既存の下地内部から上がってくる水蒸気により防水層が膨れるということも防ぎます。また、防水層の上をよく歩くなど負荷がかかる部分には、補強用の繊維を敷いて防水層を強くします。