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電気がなければ
全ての工事が進まない。
責任ある仕事だけに
達成感も大きい。

Profile

愛知工業大学大学院工学研究科電気電子工学専攻卒。36歳。建物で当たり前に使われている電気が、どのような設備で成り立っているのかに興味を持ち、電気工事の施工管理職に就く。現在は、令和4年度の竣工に向けて建設が進む岐阜県庁の新庁舎の電気設備工事などに携わっている。

YASUHIRO FUJITO

1級電気施工管理技士
第一種電気工事士

藤戸 康弘さん
※取材・撮影:2021年12月

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電気の裏側を知りたいという想いがきっかけ。

なぜ電気設備工事の仕事に興味を持ったのですか?

私たちは、普段から何気なくスイッチやコンセントを使っています。ただ、その裏側がどうなっているかを見る機会はほとんどありません。「誰が、どんなことをしたら、スイッチやコンセントが使えるようになるんだろう?」。私は小さい頃からこんな疑問を持っていました。そして、電気の裏側についてものすごく興味が湧き、自分もやってみたいと思ったことから電気設備工事の施工管理の職種を選びました。

どのような勉強や過程を経て入職したのですか?

大学では電気学科を専攻しましたが、主にIT関連の勉強をしていたこともあり、入社当時は自動車の免許しかありませんでした。それでも今は、仕事を通じてさまざまな経験を積み、1級電気施工管理技士、第一種電気工事士、消防設備士などの資格を取得することができました。

これらの資格は、電気の施工管理をするうえで、非常に大事な資格ではありますが、私のように入社後に取得することも可能です。入社前に特別な勉強をしていなかった人でも、十分に挽回することができると思います。ただ、個人的には、働きながら資格を勉強することは意外と難しいため、学生のうちに取得できる資格について調べ、早くから勉強しておけばよかったと思います。

どうして現在の就職先を選んだのですか?

株式会社ホクエー電工への入社を決めたのは、大垣市に本社があり、地元・岐阜県を中心に東海エリアのさまざまな現場で活躍できる点に魅力を感じたからです。入社して10年が経った現在は、岐阜県庁の新庁舎の建設現場で、責任者として電気設備工事に携わっています。地元で建設が進む大規模なプロジェクトに関わり、地域に貢献できることに大きなやりがいを感じています。

完成して電気が灯る瞬間が一番の喜び。

現場ではどんな仕事を行いますか?

現場の作業員さんたちが、明日、明後日の作業をスムーズに行えるようにさまざまな調整を行うのが施工管理の役目です。まずは設計図面を確認し、「コンセントがここに欲しい」「トイレの位置を変えたい」といった現場の意見を反映しながら、滞りなく工事を進めていくことが大事です。いざ工事が始まると、図面にない場所に壁や柱があったりします。必ずしも設計図通りではないため、使う人のことを考えながら、当たり前の場所にスイッチやコンセントを付けることを心掛けています。

電気設備工事には、受変電、コンセント、電灯、LANケーブル、電話など、工事の種類ごとにさまざまな図面が存在し、これらに基づいて作業を進めていきます。建設現場には、エアコンなどの空調やトイレなどの衛生関係の工事を行う別の業者さんがいますが、これらの工事は電気がないと進められません。私たちの仕事がすべての工事に絡むため、地味な存在ですが、建物全体に関わるとても重要な役割を担っています。

実際に働いてみて感じることは?

私がこの仕事に就いて10年が経ちますが、今でも現場が変わるたびに工程の調整が重なってしまうといった失敗をすることがあります。ただ、こうした失敗は、次の現場でより作業しやすい工程を組むために活かすことができます。たまにうまく電気がつかなくて冷や汗が出るようなこともありますが、さまざまな苦労があった分だけ、完成して電気が灯る瞬間の喜びは大きいです!

自分が携わった建物の前を通ることがあると、懐かしさとともに、今の現場もしっかりやろうというやる気につながります。使う人のことを考えながら、これからもたくさんの建物を作っていきたいです。

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