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人々が快適に
暮らせる空間は、
設備設計なしでは
成立しない。

Profile

岐阜県立岐南工業高校卒。67歳。電気科を卒業後、名古屋市内の会社で1年間勤務したのち、地元の設計事務所に転職して設備設計の道へ。仕事をしながら岐阜大学工業短期大学部を卒業。平成18年には株式会社廣建築設備設計を設立、数多くの建築物の設計に携わっている。

KAZUHIRO TAKEUCHI

(株)廣建築設備設計
設計・設備

竹内 一廣さん
※取材・撮影:2019年1月

INTERVIEW MOVIE

恩師の勧めを受けて、設備設計の道へ。

設備設計の仕事に就いたきっかけは?

私は高校時代、電気科で学んでいました。卒業後は名古屋市内にある電気工事の会社に就職したのですが、地元で働ける会社がないか探していたところ、高校時代の恩師から地元の建築設計事務所を紹介されたのです。そこではじめて設備設計の仕事に出会うことになりました。その後、設計事務所で15年ほど勤務した後、同じ事務所で働いていた仲間と一緒に独立。平成18年頃には現在の事務所を構え、法人化しました。

設備設計についてどうやって学んだのですか?

高校時代には電気科で勉強していたため、建築の知識はほとんどなく、実務を通じて設備設計のイロハを学びました。その後は、より専門的な知識を学びたいと、夜間に開講されていた岐阜大学工業短期大学部に入学しました。

設備設計には、幅広い知識が必要です。照明や空調設備のほか、電話やテレビ、インターネット、最近では防犯カメラを設置するケースなども多くなっています。時代の変化に応じて新たな設備が急速に増えていますから、常に最新の情報を吸収しないといけない。現場でiPadを活用しはじめたのも、かなり早い時期だったと思いますね。

資格の取得に向けてどのように勉強しましたか?

私は建築設備士、設備設計一級建築士を取得していますが、資格を取るためには一定の実務経験が必要ですし、試験に向けては相当な覚悟で勉強する必要があります。

ただ、若い頃から真面目に勉強していたかと言うと、むしろ高校時代は遊んでいた部類だったかなと(笑)。その後、夜間の大学で勉強し始めたのが22歳。結局、卒業するまでに6年も費やしました。大学に通っていた頃は、真夜中に「だめだ、単位が足りてない!」と悪夢にうなされて飛び起きたこともありましたね。ただ、その後もひたすら猛勉強を続け、資格を無事取得することができました。

建物に「神経」を通し、快適な空間を生み出す。

設備設計の魅力はどんな点ですか?

例えば、人間の体を考えてみてください。体は骨や筋肉でできていますが、目や鼻などがあり、体の中に神経が通っていなければ、まったく機能しません。建物でも同じようなことが言えます。柱や壁があるだけでは、人々が快適に生活できるような空間にはなりません。特に現在は、建物の中でさまざまな設備が使われるため、それをいかに上手に使えるかがとても重要なのです。

建物の中でも設備に特化した設計を担当するのが、私たち設備設計の仕事です。学生さんにはイメージしづらい仕事だと思いますが、例えば、照明のスイッチひとつとっても、使い勝手を踏まえたうえで最適な場所に配置しないと、住む人は不便な暮らしを強いられることになる。その意味では、とてもやりがいの大きな仕事なのです。

実際に働いてみて感じることは?

設備設計の仕事は、プライベートを大切にしたいという方にもお勧めしたい仕事です。私の事務所でも、基本的に土日は休みですし、残業もほとんどありません。メリハリをつけて働きたい方には、とても魅力的な職業だと思います。

高い専門性が求められる仕事だけに、常日頃から勉強することが必要です。それでも、きちんと努力した分、仕事につながるのも魅力の一つ。最近では私の周囲でも設計士の高齢化が急速に進んでおり、今まで以上に人手不足が深刻化していく分、若い方たちには大きなチャンスだと思います。一生モノのスキルを身に付けて長く活躍できる仕事だけに、ぜひたくさんの方に設備設計を目指して頑張ってもらいたいですね。

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